工務部スタッフブログ
~雨にもマケズ 風にもマケズ~

宮東のうんちく話 part22

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工務のクトウです。
 
意外に、この宮東のうんちく話が面白いとか言われると
プレッシャーを感じてしまう今日この頃です。
 
今回のうんちく話は
大工の道具に関するお話です。
 
「差し金」という工具はご存じでしょうか?
 
こういうものです

 
一般的に差し金という意味は
 
「裏で人を指図する」という意味が一般的ではないでしょうか?
 
そもそも「差し金」というものは歌舞伎の世界で使う道具・人形浄瑠璃で使う言葉が語源
なのです。
 
客席から見えない位置で小道具や人形を動かすための道具も差し金という名前です。
そこから転じて裏で指図する人という意味になりました。
 
 
 
 
ちなみに、建築現場で使用する差し金というものは別の漢字で書くと
「規矩」と表記しています。「規」は基準、「矩」直角という意味になって
 
「直角の基準」というのが建築現場で使う「差し金」という意味になるのです
 
差金・指金・差し金・規矩
「さしがね」という言葉ですが、漢字表記するとこういった形になります

 
 
 
前のうんちく話でもお話しましたが、
この差し金を普及したのが聖徳太子と言われてます。
 
 
 
ちなみにさらに説明すると
 

 
L字型になった長い方は「長手」
 
短い方を「妻手」「短手」とも言ったりします。
 
 
ベテランの大工さんになれば
この一本で
 
「屋根勾配」
「曲線のものをつくる」
「八角形をつくる」

そういったこともできます。
 
 
 
 
ちなみに差金に関する名言というのが
 

「差し金無くては雪隠も建たぬ」
 
 
さしがねなくてはせっちんもたたぬ
 
雪隠というは、便所の事なのですが
 
差し金がなければ、たとえ便所といえども建てる事ができない。
という意味なのです。
それくらい「差し金」というのは、大工の中でも必要な技術だと言われてます


この差し金という話は掘り下げていくと

昭和38年に実は「尺貫法」を政府で禁止するという事があったのです。

尺貫法というのを廃止して、世界基準のm法を標準採用するという内容でした。
その尺貫法を用いている差し金を販売してしまうと罰金制度を設ける。
今だと考えれない話ですよね


そこで、永六輔さんが日本の文化・伝統を絶やしてはいけないと
ラジオで訴えをかけて、今でもこの「差し金」を残したという話もあります


もしかするとですが、その運動がなかったら今の大工技術は60年前に廃れたのではないかと思います。

面白い話ですよね。

ちなみに永六輔さんは「上を向いて歩こう」の作詞家でも有名ですね


かなり奥深い話ですよね・・・こういうお話は

今回はここまで!では来月お会いしましょう